医療法人社団 高邦会 福岡山王病院

診療科・センター

循環器センター

心臓病の病変部位だけでなく、全身の血管を包括的に診療します

循環器センターは、加齢とともに増加する心臓血管病に、適切な検査と身体に負担の少ない治療を行っています。約11,000例ものカテーテル治療の実績を持つ横井宏佳病院長が、センター長として診療にあたります。
狭心症や心筋梗塞(冠動脈疾患)の治療は、なるべく胸を切らずに、低侵襲な治療であるカテーテル治療を行います。
また、当センターは、心臓病の病変部位だけでなく、全身の血管をすべて包括的に診ることで再発を防ぎ、かつ健康寿命を伸ばします。
睡眠時無呼吸の検査・治療も行っています。
 
診療日時
月~土曜(祝日除く)
診療時間 9:00~13:00 14:00~17:00
受付時間 8:00~11:30 13:30~15:30
※横井医師:水曜午前は有料予約(5,500円)です。
※ペースメーカー外来、睡眠時無呼吸外来は担当医が各診療日に行います。
連絡先
TEL.092-832-1100(代表)
TEL.092-832-1226(予約専用)

検査・治療

冠動脈疾患に対するカテーテル治療は、治療が必要な血管の狭い部位を機能的検査(FER、iFR)で分別します。最新の画像診断装置(OFDI、OCT、IVUS)を用いて診断を行い、最適なステント(金網状の筒)治療を行います。非ステント治療部位には、プラーク(沈着物)の安定化のための生活習慣の改善と、薬物治療を施します。このように冠動脈全体を治療するPCCI(包括的PCI)という新しい概念で診療にあたります。320列エリアディテクターCTと心筋シンチグラフィーを組み合わせた画像を診断に用いることも可能です。

全身の血管を包括的に診療

心臓病(冠動脈疾患)を有する患者様は全身の血管病を併発する例が多いことが明らかになってきました。例えば、PCI(経皮的冠動脈形成術)を行った患者様の5人に1人が下肢動脈硬化症(PAD)を併発しており、適切な治療を施さなければ歩行が困難となります。血管内皮機能低下によるプラーク(沈殿物)の不安定化により、新たな疾患を発症することもあるため、特に重要な血管です。

下肢動脈硬化

糖尿病や透析の患者様は、無症状で下肢動脈硬化が進行することが多く、病気が見つかった時には、下肢切断を余儀なくされることが少なくありません。下肢を切断すると歩行困難となり予後は極めて不良です。そのため、地域の糖尿病、腎臓病の先生やかかりつけ医の先生と密接な連携をとり、早期にABI(足関節上肢血圧比)検査を行います。必要な場合は、血行再建を行い、創傷患者は形成外科で創傷管理を行います。

心臓リハビリテーション

心臓病の予防のためのリハビリテーションは、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士など、チーム医療のスタッフがそれぞれの知識や技術を生かして患者様と一緒に取り組む体制を確立しています。

血管の老化によって全身に病気が引き起こされる

血管の老化が進むと動脈硬化が引き起こされます。動脈硬化によって血圧が高くなると、血管に無理な力が加わり、心臓や脳の血管が破れたり、血管内のプラーク(沈殿物)がはがれて血栓ができて、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞など、命に関わる病気を引き起こしたりしかねません。血管の老化度はABI(足関節上肢血圧比)検査によって診断できますので、診察、あるいは人間ドックでの検査をおすすめします。また、血管の老化防止には食事・運動・睡眠が大切ですので、管理栄養士による栄養指導も行っています。