医療法人社団 高邦会 福岡山王病院

診療科・センター

ペインクリニック内科

全身の痛みを和らげ、生活の質を改善します

ペインクリニックとは「ペイン(痛み)」の「クリニック(診療所)」という意味で、痛みを取りのぞく治療をします。日本では、50年ほど前に麻酔科が中心となって始まりました。
福岡山王病院のペインクリニックでは、必要に応じてほかの診療科とも連携して治療し、全身のあらゆる部分の痛みを対象にします。
治療法として、神経ブロックを中心に薬物療法などさまざまな治療を行います。慢性の痛みでお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。入院治療のご相談にも応じます。
 
診療日時
月・木・金曜 (祝日除く)
診療時間 9:00~13:00 14:00~17:00
受付時間 8:00~12:30 13:30~16:30
※午後の診察は、予約再診のみです。
連絡先
TEL.092-832-1100(代表)
TEL.092-832-1226(予約専用)

対象となる主な疾患

頭痛、三叉神経痛などによる顔面痛、五十肩、帯状疱疹の痛み、椎間板ヘルニアなどによる腰痛、がんの痛みなど全身の痛みに対して神経ブロックなどの専門的な治療を行います。

神経ブロックとは

痛みに関わっている神経に局所麻酔薬を注射して、痛みの情報が脳に伝わるのを遮断(ブロック)する治療法です。痛みに関わっている神経には知覚神経、交感神経、運動神経の3つがあります。知覚神経は興奮することで痛みの情報を脳に伝えます。交感神経や運動神経が興奮すると、血管や筋肉が収縮して血流が低下し、痛みを助長します。そこで、これらの神経の働きを抑え、痛みの情報が脳に伝わらないようにするのです。代表的な神経ブロックには、三叉神経ブロック、星状神経節ブロック、硬膜外ブロックなどがあります。

神経ブロックの効果

神経ブロックを行うと、一時的に痛みが治まりますが、局所麻酔薬の効果が消えれば、また痛みがぶり返してきます。しかし、神経ブロックを繰り返すことで多くの場合、次第に痛みそのものが軽くなってきます。神経ブロックによって血流が改善されて、発痛物質が押し流されるため、徐々に患部の炎症が治まり、痛みも軽減されるのです。治療回数や効果の現れ方は、痛みの程度や神経ブロックの種類によって異なります。通常は、様子を見ながら数回行い、痛みが軽減しているようなら、さらに繰り返し行います。

神経ブロックの種類

  • 三叉神経ブロック
    顔に痛みがある場合に行います。顔の感覚を司る三叉神経は第1枝から第3枝まであり、痛みの範囲によって、どの枝に注射するのかを判断します。
  • 星状神経節ブロック
    首の付け根付近にある星状神経節に、局所麻酔薬を注射し、緊張している交感神経節を遮断する方法です。顔から首、胸、腕の左右どちらかの側の血流を改善して、痛みを引き起こす物質を押し流すことで、痛みを和らげることができます。首に起こった椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄によって生じる腕から指先の痛みに有効です。
  • 硬膜外ブロック
    神経の束である脊髄が通っている脊柱管の中にある硬膜の外側の隙間(硬膜外腔)に局所麻酔薬を注射する方法です。椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄によって生じる座骨神経痛を和らげます。炎症を抑えるステロイド薬を一緒に注入することもあります。また、硬膜外にカテーテルという細い管を入れ持続的に麻酔薬を注入する、持続硬膜外ブロックもあります。